酒造りへのこだわり

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女性当主は譲らない。ただ真面目なだけの酒造り

旨さの秘密① 『白い米』

難波酒造の酒造りはひたすら基本に忠実です。
ただひとつだけ譲れないのは最も良い米だけを選び抜き白く白く磨いて酒を造ること、これだけは絶対譲れないのです。
平成24BYから「最後の1粒まで岡山米」を合言葉に、全使用米を岡山米のみに限定しています。
※ 最も安い佳撰クラスでも65%精白、綺麗な味のためには原材料を惜しんではなりません。

旨さの秘密② 『伝承の丸米蒸し仕込み』

液化仕込みにより、より粗悪な材料が使用可能となり、より少ない原料からより多くの酒がつくられ経済酒が現れたことが日本酒離れに拍車をかけたと思います。難波酒造では、甑による伝統の丸米蒸しにこだわり、蒸気量、蒸気温度によって目的に適した蒸し米をつくります。酒粕の評判が良いのもこのためだと思います。麹は低い温度の蒸気でやわらかい蒸しに仕上げます。
掛け米は高温の蒸気で焦げるぐらい長時間蒸しあげます。古くは釜屋と呼ばれた専門職の心意気をそのままに。

旨さの秘密③ 『米アルコールの使用』

日本酒を飲んでピリピリしたアルコール臭を感じたことはありませんか?醸造アルコールは米アルコールの使用でピリピリ感が少ないといわれます。つまり弊社の上撰クラスの原材料の米・米麹・醸造アルコール(米どり)は全て米からとれたもの、原材料は米だけなのです。



先代当主の俊英は、地方の小蔵は、品評会に出品する「労力」があれば、普通酒の品質向上に力を入れるべき、吟醸などは売れる酒ではない。と、晩年一切の品評会への出品を拒否しました。しかも急逝したため以前の品評会の出品のノウハウは全く途絶えました。

平成23年秋、広島国税局清酒鑑評会が、今のような最終製品を評価する品評会になって、うちの蔵では、記録にある範囲で、広島国税局の鑑評会には、初めて出品しました。結果は、純米吟醸酒部門で「純米吟醸 作州武蔵」が優等賞(賞は1種類のみです)をいただきました。後から聞くと他社の多くは純米吟醸酒部門には、「純米大吟醸」を出品するのだとか・・・・今から思えば、知らないが故の無謀な挑戦でした。

平成24年、岡山県清酒品評会純米酒部門で出品55品中、第一位の県知事賞をいただきました。使用米は、岡山を代表する米、朝日です。しかも、前年、上位に着けつつも、鑑定した先生に講評で「これ以上、上を狙うなら酒造好適米でないと無理。」と言われる中でしぶとく朝日を使い、最高位の評価をいただきました。そう「朝日」は大粒なので昔から酒造用に多用されますが、決して芯白のある好適米ではありません。

平成24年、第100回全国新酒鑑評会最高位の金賞を受領しました。
こういった品評会で安定した評価を頂けだしたのは、ひとえに、ご愛飲家の皆様のおかげです。たしかに、最近のうちの蔵の実力は以前とは隔世の感があります。高品質の酒造好適米に恵まれ、水、気候に恵まれた、岡山では、高品質な酒がつくれることを少しでも全国に伝えていきたいと考えています。

そんな私たちの理想実現のためには、まだまだ、濾過、瓶詰め、貯蔵などさらなる底上げを図らなくてはなりません。亀の歩みかもしれません、でも、私たちは、理想に一歩でも近づけるよう日夜精進していきたいと思っています 。