日本酒は個性鮮やかな独創の地酒 美作の国の酒
女性ならではの繊細さで、地元の農産物を使い、私たちは安全で「おいしい」をつくる工房でありたいと考えています。 「寝ないで造った酒は寝ていても売れる」 そんな先人の教えを守り伝えること・・・これが私たちの仕事です。
以前、岡山県内はもとより、朝鮮へ、大陸へと進出した備中杜氏でしたが、数年前、とうとう純粋な出稼ぎの備中杜氏は1人もいなくなってしまいました。 歴代の備中杜氏によって育まれた、うちの蔵独自の伝統の技術をもとに、現在は、全職員の参加による「和」の酒造りが、新しい美禄へとつながっています。
全ての酒米の祖先と言わる「雄町」を生んだ岡山は、兵庫・広島と続く一大「酒米地帯」であり、この「酒米地帯」から日本の品評会用の酒米の多くを産出します。その中心、美酒の国、旧美作の国にて岡山の米にひたすらこだわって酒づくりに取り組んでいます。
作州武蔵を鍛える風は厳しい。冬・厳寒期の最低気温は-5〜-7度をも記録、夏の寒暖差も激しい。この厳しい風が作州武蔵を鍛え育てる。冬の冷え込みが醪を適度に冷やし、低温長期の経過が穏やかな酒を生む。
夏・夜の冷え込みとともに貯蔵蔵の扉は開け放たれ、そして日の出とともに扉は閉じられます。土蔵の厚い壁が守る昼間のひんやりとした風に抱かれて秋でも若々しい軽快な酒質を維持するのです。
美酒の国(旧美作の国)の一宮、中山神社の門前にて 神様の領域から流れ出る宮川の伏流水 江戸時代から休むことなく懇々と伏流水を湧出する石組みの大井戸。穏やかでやさしい水は、やさしい醪を育む。この門前は、かつては酒屋、酒屋、醤油屋と軒を連ねた名水地帯であり、途切れることなく湧きつづけています・・・これぞ神様の恵みではないのでしょうか。